「花まつり」にまつわるエトセトラ

花まつり

潅仏会で水を注ぐのはなぜ?

 これも甘露の水をそそがれた故事にもとづきますが、水をそそぐ行為は灌仏会に唱えられる偈に「浴仏偈」というものの中にこのように説かれています

我れ 今もろもろの如来に灌沐し奉る

淨智をもって荘厳し給える功徳聚なればなり

五濁の衆生をして垢を離れしめ

同じく如来の淨法身を証せしめ給わんことを

 これによると、「人(衆生)をして垢を離れしめ」とあるように心の垢を除いて清い心を得ようとする私たちの意志を表しているようです。

いただいた甘茶はどうしたらいい?

 花まつりの日はお寺で甘茶をふるまわれることが多いと思います。

 地方によって風習も様々です。

 もらった甘茶はどうしたらいいのでしょうか。

 この甘茶を持ち帰り家族の延命息災を祈って飲みます。

 また甘茶で習字すると字が上手になるとか、害虫よけ、ハメ(蛇)除けになるとして家の周りに撒いたりもします。

花まつりの歌があった?!

 これまでに、花まつを主題とした多くの歌が作曲されています。

 例えば

  • 明治41年「釈尊降誕讃歌」(後の「花まつり行進曲」)(赤尾白嶺作詞・成瀬鉄治作曲)
  • 大正4年「花祭り」(野村成仁作曲)
  • 大正13年童謡形式の「花祭り」(野口雨情作詞・弘田龍太郎作曲)
  • 大正15年童謡の「花まつり」(水谷式夫作曲・内山憲堂作詞)

 等

 昭和17年には下総皖一作曲、よみかた巻二作詞の「花まつり」が国定国語教科書の中に載せられ国民に広く愛唱されました。またコロンビアレコードから発売もされています。

 その他にも讃佛歌として花祭りの歌には数多くの作品があり、レコード化もされています。また韓国の讃佛歌なども現在レコード化されていますので聞き比べも出来、楽しむことも出来ます。

 ひとつ例として昭和17年の「花まつり」を載せておきましょう。

「花まつり」下総皖一作曲、よみかた巻二作詞

すみれ たんぽぽ れんげそう 花のお屋根が うつくしい

甘茶の中から ひょっこりと お出になったか お釈迦さま

天上天下を 指さして お立ちになって いらっしゃる

小さな ひしゃくで お茶くんで かけてあげましょ お釈迦さま

蝶も 小鳥も 楽しそう 今日は あなたの 花まつり

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