会長就任のごあいさつ
亀岡市仏教会長 中道 承碩
「うっとうしい梅雨ですね」という言葉を、いつどこで使おうかと考えているうちに、まもなく夏本番を迎えようとしています。
亀岡市仏教会会員の皆様には、日々の法務の中、例年通りのお盆の行事の準備や、お参りの日程調整に忙しい毎日をお過ごしのことと存じます。
私は、この度前水野会長の後任として会長の要職をお預かりすることになりました。未熟者、若輩者ではございますが、皆様のご指導とお支えによりまして2年間大役を務めて参りたいと考えておりますので、どうか宜しくお願いを申し上げます。
さて、私たちの仏教会が始まった時期は定かではありませんが、会則の施行は昭和30年1月となっています。当時は、悲惨な戦争の爪痕が残る社会が少しずつ落ち着きを取り戻しつつあった時期であります。昭和27年4月に戦傷病者戦没者遺族等援護法が施行されると、それぞれの村の墓地には統一的な四角垂の戦没者の石碑が建立されました。私が市内の10ヶ所ほどの墓地を調査したところ、旧町以外は昭和28年から33年の間に同様の大きさや形態で作られ、纏まって祀られているところが多く有りました。
一方、各村(町)主催の戦没者慰霊祭が開催され、参集した和尚の中の重鎮の和尚が導師を務め、宗派にとらわれない地域の寺院の絆が深まった時期だったと思います。
そして昭和30年、亀岡市の市政施行と同時に亀岡市仏教会も新たにスタートをした様です。こう考えると、会則の中で各組(町)の重鎮である組長の権限が大きいこと、今も戦没者慰霊祭が続けられている町は寺院間の繋がりも強く、そうでない町は繋がりも弱くなってきているだろう事も何となく推測できます。
戦争という大きな困難に直面し、様々な繋がりを大切にし、お互いを支え合おうとした時代から、個々を大切にする時代に変化してきました。だからと云って市仏教会の役割や存在が薄らいだ訳ではありません。
混沌とする社会の中で仏教や寺の役割が真に求められる時代がやって来ています。宗派という大きな枠組みや個々の寺院では出来ないことを、市内の各宗派の寺院が一つになって行う、様々な法衣を纏った僧侶が一堂に会するだけでも繋がっているという社会的アピールになる思います。
現状の市仏教会には多くの課題が有ることも事実です。各組(町)や宗派による温度差が大きくなってきたことも事実です。しかし、その存在を否定するのでなく、解決するための勇気と行動と努力が今一番必要だと思います。
内に向かっては、布教や教義といった難しいことを求めるのではなく、「四弘誓願」のように全宗派が共通する部分を大切に、温度差を少なくするための地道な取組を進めて行きたいと考えています。
また外に向かっては、地域や社会とどう繋がるのか、人権課題の解決や社会的課題の解決は仏教の基本的な考え方と共通しています。平和、人権、自由、平等などのキーワードが共通する様々な団体や活動に参画し連携して、社会的役割を果たしていきたいと考えています。
今期の私たち役員は、若い力で、慣例や既成概念にとらわれることなく、自由な発想とチャレンジ精神で事務事業を進めたいと考えています。
今後とも、ご指導ご協力をどうか宜しくお願い申し上げ、ご挨拶といたします。
人権啓発集会に参加
去る6月19日(水)午前10時半から午後3時半まで、ガレリアかめおかにおいて第33回「人権啓発京都府集会」が開催され、府下から約500人が参加しました。
亀岡市仏教会からは、中道会長と萩原副会長が参加。午前中は『「アイヌ新法」とアイヌ民族の歴史・現状』と題した記念講演を、午後からは3分科会に分かれ、障害者差別解消の課題、人権の法制度の確立、部落の歴史・渋染一揆などの学習を深めました。

今後の行事予定
於・ガレリアかめおか
リラクゼーション坐禅の仕方を指導した後、実際に坐って頂きます。
子どもから高齢者まで誰でもご参加下さい。
申し込みは不要です。当日会場にお越し下さい。
(場所や内容は未定ですが、今後お知らせします)
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